新年最初の完了案件は、歯科医院の消毒室の機能改善を目的とした、消毒滅菌エリアの改装工事でした。
歯科医院の消毒滅菌エリアは、住宅のキッチンのように、給水、給湯、排水の洗浄エリアと、洗浄したものを滅菌し保管する為のエリアの機能が必要です。作業の為には、多くの洗浄機器と保管用の機器があり、想像以上の電源、重量級の機器、壁掛け機器など、機器の設置と洗浄の流れを理解して効率よく作業が進む様に考えながらデザインしていきます。患者さんから見えるわけではないのですが、常に清潔に保っておかなければならないので、清掃性も大事になります。
いつも、機能改善を依頼される際に、現地でヒアリングしていくと、機械が増えすぎて、作業スペースがなくなってしまい、どうにもならない。といったケースが多く、必要な作業スペースと、作業動線、機器の収納スペースの確保を検討し、さらに環境改善の為に空気の流れも改良する事で、この後、快適に使える様になります。
下は、工事前と工事完了の写真です。既製品の家具を組合せて使われていたので、今回は、別注家具で機器に合わせた寸法で、先々に機器入れ替えをした際も、スムーズに入れ替えできる様にゆとりを持たせたデザインとしています。
通常のインテリアや建築全体のデザインの中で、私達が考えを詰めていく工程のわかりやすい例となる案件となり、クライアントの歯科医院様も想像以上に片付いて驚かれていましたが、突き詰めて検討していく事に対して理解のある医院さんの協力で無事に完成しました。