縮める楽しみ

日本人は昔から小さなものに愛情を感じるような傾向がある。「かわいい」という表現の対象となるものには、小さく愛らしいものが多いですね。

東南アジアのうちわを「扇子(せんす)」いしてみたり、洋傘を折たたみ傘にしてみたり、サウンドシステムをウォークマンにしてみたり、大きな木を「盆栽」にしてみたり。。iPodを好きになったり。。

なぜ、日本人が小さな物が好きなのかは、漠然とした疑問としてあり、障子や組子など、面からの抜きのデザインは日本人独特の感性である事は感じていたのですが、先日買った本に、日本の地形が、この日本独特の縮めるデザインが進んでいった要因である事が書いあり、腑に落ちたのです。

昔から日本人は、歩いて幾つもの山脈を越えて荷物を運んでいたので「いかに荷物を小さく、軽くするか」を考えて、細工をしていた民族だったようで、欧米、中央アジアなど、牛馬やラクダなどに荷物を運ばせていた民族には分かりにくい感覚のようです。細工がなくて小さくならずに運びにくいもは「不細工」、かさばり運びにくいものは「詰まらない奴」といわれていたそうです。面白いですね。広重の浮世絵を見ても皆さん荷物を背負ってますね。

大きなものを小さくして収納しやすく工夫されたものを見たときに、愛おしくなるのは、どうやら日本人独特の感覚のようですね。

そんなわけで、最近小さな水の世界に凝っています。watergrass

 

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